通信事業者向けソリューション
キャリア、ISP、MVNO、データセンター・ホスティング事業者。
通信事業者にとって、品質の「劣化」は解約とMNP流出を、「障害」は社会全体の停止と重大事故報告を、そして貴社を騙る「なりすまし」は料金詐欺による利用者への実害を意味します。
自社網の内側は誰よりも見えている貴社に、Spelldataが提供するのは「外側からの視点」です。
利用者と同じ側から観測した、第三者検証可能な実測データで、通信事業者に求められる品質・可用性・セキュリティを裏付けます。
各技術が「何を防ぎ、何を防がないか」を仕様の原典に基づいて明示し、その上で複数の層を組み合わせて全体の防御を構成するのが、私達の提案の特徴です。
基幹インフラであり、「要請」の当事者である貴社へ
電気通信は、経済安全保障推進法の基幹インフラ制度(特定社会基盤役務の安定的な提供の確保に関する制度)における当初からの対象事業であり、指定事業者には特定重要設備の導入・維持管理の委託に関する事前届出・審査が求められます。
さらに総務省の「フィッシングメール対策の強化に関する要請」(2025年9月)は、電気通信事業者そのものを宛先として、DMARCの導入とポリシーに基づく処理(隔離・拒否)の設定、BIMI等の更なる対策の検討を求めています。
つまり貴社は、他業界のように「受信側が動いている」と傍観する立場ではなく、対応状況の説明をいずれ求められる当事者です。
電気通信事業法の重大事故報告制度の下では、障害の影響範囲と継続時間の客観的な把握も欠かせません。
Spelldataは、ご提案の際に、各ソリューションがこれらの制度・要請のどの対応事項の裏付けになるかを整理してお示しします。
導入支援・技術サポートはすべて国内で内製し、再委託を行わないため、委託の管理が審査対象となる基幹インフラ制度の観点でも評価が容易です。
6つの防御層
メールの入口からネットワークの深部まで、6つの層で通信事業者のインフラを防御します。
第1層:なりすましメール対策の「模範解答」になる(DMARC / BIMI)
「料金のお支払いが確認できません」。
通信事業者を騙る料金詐欺メールは、国内で最も多いなりすましの一つであり、被害者は貴社の利用者です。
そして、なりすましメールが蔓延するほど、利用者はキャリアメールと正規の通知そのものを信頼しなくなります。
総務省要請の当事者である通信事業者は、受信側での対策(DMARCポリシーに基づく隔離・拒否)と同時に、送信側として自社ドメイン群の認証整備でも模範を示す立場にあります。
MailData (PowerDMARC)により、サービスブランドごとに増えた多数のドメインを一元管理し、DMARCポリシーの「p=reject(拒否)」への移行を支援します。
DMARC(RFC 9989、2026年5月に旧RFC 7489を置き換えた最新仕様)は、貴社の正規ドメインおよびそのサブドメインを直接騙るなりすましメールを認証で判別し、受信箱に届く前に排除します。
一方、仕様上、類似ドメイン(cousin domain)や表示名の偽装、SMSによるなりすまし(スミッシング)は電子メールの認証技術の対象外です。
そこでBIMIとVMC(認証マーク証明書)を組み合わせ、GmailやApple Mailなどの対応環境で正規メールにのみブランドロゴを表示させ、利用者が「本物の通知」を視覚的に識別できる手段を提供します。
第2層:TLS証明書「47日ルール」への対応(証明書管理の自動化)
TLS証明書の手動運用は、2029年に破綻します。
CA/Browser Forumの決定(Ballot SC-081)により、証明書の最大有効期間は2026年3月から200日、2027年3月から100日、2029年3月15日以降は47日へと段階的に短縮されます。
ドメイン認証情報の再利用期間も最終的に10日まで短縮されるため、47日時代には証明書1枚あたり年8回前後の更新が必要になります。
会員サイト、サポートサイト、サービスブランドごとのサイト、法人向けポータルと、通信事業者が管理する証明書は膨大であり、更新漏れの1枚が会員手続きの停止として表面化します。
世界標準のDigiCertにより、ACMEによる発行・更新の自動化と、棚卸し・期限監視を含む証明書ライフサイクル管理を導入し、短縮スケジュールに耐える運用体制を構築します。
証明書の透明性(Certificate Transparency)ログの監視と組み合わせることで、貴社ドメインを対象とした証明書の不正発行も検知できます。
BIMIに必要なVMC(認証マーク証明書)に加え、ONU・ルーター・IoT機器の認証に用いるデバイス証明書にも対応します。
第3層:会員・サポートサイトのピーク耐性とDNSの保護
通信障害が起きた瞬間、利用者は一斉に障害情報ページとサポートサイトに殺到します。
本体の障害に、情報提供ページの輻輳という二次障害を重ねてはなりません。
CloudflareとGcoreの大規模エッジネットワークで、障害時・新機種発売時のアクセス集中はキャッシュで吸収し、悪意あるDDoSは排除して、最も見られるべき瞬間にページを継続させます。
オリジンサーバのIPアドレスを隠蔽し、エッジを迂回した直接攻撃の的も消します。
DNSSEC(RFC 4033~RFC 4035)によりDNS応答に電子署名を付与し、検証を行うリゾルバーを経由した名前解決で、応答の改ざんを検出できるようにします。
DNSSECが提供するのはDNSデータの出所認証と完全性保証であり、DoS対策や通信の秘匿は提供しません。
権威DNSとリゾルバーの両方を運用する通信事業者にとって、署名と検証の両面での整備は、利用者の名前解決全体の信頼性向上に直結します。
レジストラ経由のドメイン乗っ取りに対しては、レジストリロックの併用を提案します。
第4層:実ユーザー視点の品質監視(BGPからエンドポイントまで)
Layer1・2の電波品質は自社で把握済みでも、利用者の体感はLayer3~7で決まります。
SpeedDataは、全国7都市(札幌・仙台・新潟・東京・名古屋・大阪・福岡)の計測センターから、実際の利用者が使う回線で24時間365日、エンド側から継続計測し、基地局・コアネットワーク・ゲートウェイのどこに問題があるかを切り分けます。
経路の監視には、リアルタイムBGP監視で全世界に展開されたプローブから各ネイバーのAS情報を収集し、経路異常を検知します。
Traceroute InSessionは、レイテンシ・ホップ数・パケットロス率から、経路上でボトルネックとなるルータを特定します。
データセンター間や拠点間のPoint to Point通信は、Enterpriseノードの設置で計測・監視できます。
計測データはHTTPSでサーバへPushするため、外部向けにポートを開ける必要がなく、閉域網の計測・監視にも対応します。
IoT向けのナローバンド通信にはMQTTの計測・監視で、プライベート5Gには環境内へのEnterpriseノード設置で、それぞれ「品質を保証し続ける」ための実測データを提供します。
さらにエンドポイント監視により、従業員一人ひとりの接続障害や遅延の原因も特定でき、法人顧客へのマネージドサービスの品質説明にも使えます。
計測値は平均値ではなくパーセンタイルで管理し、遅延の分布と外れ値を統計的に分析することで、一時的な揺らぎと恒常的な品質劣化を切り分けます。
第三者検証可能な実測データは、重大事故報告における影響範囲・継続時間の裏付けや、法人顧客・監督当局への説明資料として活用できます。
貴社ご指定の場所への計測ノードの設置も承ります。
第5層:表示速度のSLA保証(Web高速化)
料金プランの確認、契約変更、サポートの検索。
会員サイトの遅延は、Web手続きからの離脱と、コールセンターへの問い合わせの増加、そして解約・MNP検討時の最後の一押しになります。
「速くなったはず」という感覚ではなく、計測データで保証された速度が必要です。
PerfDataは、サーバの計算処理、ネットワーク処理、フロントエンド処理まで包括し、全体最適化でWebサイトやWebアプリケーションを高速化します。
中核となるのは計算処理の高速化です。
計算量の削減、計算処理の並列化、処理順序の変更によって計算待ち時間そのものを減らすため、設定変更にとどまる一般的な高速化とは到達点が異なります。
表示開始0.5秒以内、表示完了1秒以内を98パーセンタイルで達成し、この品質を契約上のSLAとして保証します。
達成状況は第4層の実測データで継続的に検証するため、導入後の品質劣化も見逃しません。
第6層:管理系システムの隠蔽化(攻撃対象領域の最小化)
通信網そのものが堅牢でも、OSS/BSS、NOCの運用ツール、社内システムといった管理系が公開されていれば、そこが侵入口になります。
利用者を特定できるこれらのシステムは、そもそもインターネットに公開する必要がありません。
Tailscaleを導入し、外部へのポート開放を不要にします。
認証されたデバイス以外からはサービスに到達できず、ポートスキャンでも発見されないため、攻撃対象領域を大幅に縮小します。
販売代理店やMVNOパートナー、保守ベンダーとの接続も、相互のネットワーク全体を晒すことなく、「どの事業者が、どのシステムに到達できるか」をACLで制御した上で行えます。
SSHも例外ではなく、Tailscale SSHによりSSHポートの公開と公開鍵の配布・管理を廃止し、tailnetのデバイス認証とアクセス制御に一元化できます。
Enterpriseプランでは、特権アクセスのSSHセッションを録画して監査証跡として保存でき、特権ID管理や委託先管理の統制を、運用ルールへの依存ではなく技術で担保できます。
第3層のエッジ防御と組み合わせることで、「公開資産はエッジで吸収し、非公開資産は隠蔽する」という二層の防御を構成します。
通信業界での導入実績
Spelldataは、大手企業を中心に350社以上へサービスを提供してきました。
そのうち、通信・ISP・データセンター業界のご契約実績は4社です(2026年8月10日時点)。
この業界を含め、全業界で一番ご導入頂いているサービスは、DMARC分析サービスの「MailData」です。
早期にp=rejectを達成し、BIMI・VMCの実装まで到達した支援実績を多数持つことが、弊社の強みです。
「要請」への対応は、実装で示すのが最短です
総務省の要請が求めるのは、受信側でのDMARCポリシーに基づく処理(隔離・拒否)と、送信ドメイン認証の整備、そしてBIMI等の更なる対策の検討です。
GmailとOutlookはすでに1日5,000通以上の送信者にSPF・DKIM・DMARCの設定を必須化しており、通知メールを大量送信する通信事業者は送信者要件の当事者でもあります。
なお、送信者要件の最低ラインはp=noneですが、p=noneは「観測」であって「防御」ではありません。
BIMIでブランドロゴを表示するには、DMARCを強制ポリシー(quarantineまたはreject)まで引き上げることが仕様上の要件であり、なりすましメールを受信箱に届けない実効性を持つのはp=rejectです。
要請とガイドラインを読み込むことと、多数の自社ドメインをp=rejectまで運ぶことの間には、実装の距離があります。
その距離を、350社以上の分析実績で最短にするのが弊社の仕事です。
DMARC分析は、DNSレコードと受信側から届くレポートの分析で完結します。
貴社の網やシステムの内部構成に触れず、既存ベンダーとの契約関係にも影響しないため、単独のサービスとして契約できます。
まずはDMARC分析から、弊社の実力を確認してください。