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ご挨拶

2021年7月6日
著者: 竹洞 陽一郎

第8期を迎えるに際して

私たちの計測・監視サービス、パフォーマンスチューニング技術をご評価頂き、お取引頂いているお客様の皆様に心より御礼申し上げます。
Spelldataは、2021年の9月1日に第8期を迎えます。
月商20万円からスタートした事業が、ここまで存続して発展できたのは、「IT品質がビジネスの土台となる」という考えにご賛同頂いた皆様のお陰です。

また、日頃から、弊社とタッグを組んで仕事を進めて頂いているパートナー企業の皆様にも、心からお礼を申し上げます。
弊社は、いまだ小人数の小企業で、パートナー企業の皆様のお力添えを頂かなければ、存続できませんでした。
これからも、一緒に良い仕事をしていきたいと考えております。

国内最多の計測拠点を持つ企業になりました

私たちは、「統計的品質管理をWebの分野に広める」というミッションを掲げて活動して参りました。
お客様にとって、日本国内で通信状況やWebパフォーマンスが可視化されていない「暗黒地帯」を減らす事が、私達の役目だと考えております。
ですから、東京以外の都市に、計測センターを開設することは、創業時からの中長期的計画の1つとして入っていました。

Spelldataでは、2020年より、計測センターの展開を開始しました。

今後も、契約頂いたお客様の増加に伴い、計測センターの開設を進めて参ります。

世界でも殆どない5Gに対応した計測サービスを開始しました

Spelldataは、Catchpointの代理店となって国内で計測サービスを提供しています。
しかし、単なる代理店ではなく、私達にできる価値の創造として、国内の計測センターの拡充と、対応ISP、対応携帯キャリアの増加も行ってきました。

従来より、NTTドコモ、au、ソフトバンクの回線に対応してきましたが、2020年4月に楽天モバイルにも対応を発表し、サービスをご提供しております。

また、各計測拠点が携帯キャリアの5Gサービスの対象エリアに入る事で、5Gを使った計測サービスを順次開始しております。
5Gの回線を使った計測は、Catchpointでは行っておらず、世界的にも珍しい、先行したサービスとなっています。
Spelldataでは、5Gでの計測データで得られた知見をご契約頂いたお客様にご提供しております。

2022年の春以降、Non-StandAlone方式から、真の5Gと言われるStandAlone方式の切り替えが始まります。
また、Sub6を中心とした通信から、ミリ波の通信へと展開が広がり、ネットワークスライシングにより、携帯通信に専用線を形成できるようになります。
Spelldataでは、携帯キャリア各社と連携を取りつつ、新しい通信方式でのWebパフォーマンスの可視化に取り組んで参ります。

Observability(可観測性)の教育

Webパフォーマンスは、この数年で、日本でも、すっかりと賑やかな業界となりました。
本場のアメリカでは、Webパフォーマンスは、DEM(Digital Experience Monitoring)と名称が変わり、そして、新たにObservability(可観測性)という用語がバズワード化して各所で見受けられます。

Wikipediaでは「可観測性とは、制御理論において、外部出力の知識からシステムの内部状態をどの程度推測できるかを示す指標である」とObservabilityを定義しています。

Observabilityの考え方は、それぞれのメトリクス、ログ、トレースを個別に見るのではなく、これらのコンポーネントを結びつけ、システムをより観察しやすくすることです。
例えば、Synthetic Monitoringから待ち時間が多いとアラートが出たら、APMのデータと相関させます。
ログやトレースを使用して根本的な原因を特定し、問題が再発しないようにすることに集中します。

企業がメトリクス、トレース、ログの相関性を高めるためにObservabilityを向上させる一方で、無視されているのが、外部からのObservability、つまり実際のISPからアプリケーションにアクセスしているエンドユーザからのObservabilityです。
Observabilityを効果的なものにするためには、パフォーマンスにまつわる文化をどのように改善すべきかを理解する必要があります。
残念ですが、日本では、未だにAPM、Synthetic Monitoring、Network Performance and Dignosticsの連携が上手くできている企業が少なく、統合的にパフォーマンスの問題に取り組める人材が不足しています。

Observabilityは、ツールを導入すれば達成されるものではなく、運用する人の基礎知識と分析能力に大きく左右されます。
例えば、未だに、システム監視で、CPU使用率を見ているという場合には、CPU使用率は、あまり意味を持たないという技術的背景を理解する必要があります。

パフォーマンスチューニングではObservabilityを必須としますが、Observabilityはパフォーマンスチューニングの能力を必須としません。
何を言っているかというと、問題分析する人と、解決策を考案する人は、同一である必要はない、という事です。
つまり、問題分析者と問題解決者を組織して、チームとして性能に関する仕事を進める事は可能なのです。

Spelldataでは、今年から、幾つかのお客様と契約して、弊社が分析や改善を行うのではなく、お客様が分析や改善を進めて、それを指導するという教育事業を試験的に開始しました。
今後、この事業を拡充して、正式にリリースしたいと考えております。

教育に注力し、専門家としての知見を持ってお客様にお役立ちできるようにする

Spelldataでは、毎日、午前中3時間を社員に学習の時間として割り当てております。
この制度を開始して以来、従業員の成長は著しく、学習する制度の重要性を改めて実感しています。
従業員が、次々と統計検定やITパスポートにチャレンジして合格しています。

Spelldataは、IT企業ですから、従業員の職種を問わず、最低限の以下の資格を全員が取得することを2025年までの目標として進めています。

これらの資格で最低限の知識ベースを担保しつつ、より高度な資格を、それぞれの職種ごとに取得するように進めて参ります。

昨年は、厚生労働省が推進する「ジョブカード」制度を導入しました。
今期は、更に「ジョブカード」制度の活用を進めて、キャリアアップに必要な知識や経験を明確に定義し、それらを習得するための教育制度の仕組みづくりに注力します。

また、今期から、「教育と業務管理の分離」を進めるために、コーチング制度を、全従業員に導入します。
日本においては、業務管理者が、教育も任されることが多いですが、業務管理者が必ずしも教育に長けているわけではありません。
Spelldataでは、これを完全に分離し、コーチを派遣する専門企業と契約して、月1回のコーチングで従業員自身による気づきによる成長を促します。

お客様に仕事の質保証をするためには、定量的且つ定性的な、従業員の教育の質保証が必要です。
従業員の教育を、個人の努力に任せているのでは、企業として仕事の質保証ができていないのと同じです。
Spelldataでは、従業員一人ひとりが、専門家として日々学習と研鑽する制度を整えることで、お客様に質の高いサービスを提供できるように、今後も努めて参ります。

品質管理の力でお客様にお役立ちする

以上が、2021年9月から始まる第8期の施策です。
お客様からは、「竹洞陽一郎が商品ですよね」と言われますが、それではいけない事は、私自身が身に染みて認識しております。

ドラゴン桜の番外編の「エンゼルバンク」という漫画で、弁護士の桜木先生が「会社は従業員のもの」と語ります。
経営者は従業員のために仕事をすることで、従業員がお客様のために仕事をしてくれる。
私は、全くその通りだと考えます。
これからも、従業員が働きやすい仕組みづくりや福利厚生を整えて参ります。

後進の育成に軸足を移し、Spelldataをスケールアウトして、多くのお客様に高度なサービスを質保証して提供できる体制づくりが、私の課題です。
まだまだ至らないところがあるとは思いますが、お客様にご満足いただけるように努力して参ります。
これからも、ご愛顧のほどお願い申し上げます。