株式会社Spelldata

〒100-0004
東京都千代田区大手町一丁目7番2号
東京サンケイビル27階
Tel: 03-3242-3150
Fax: 050-3488-8836
営業時間: 土日・祝日を除く 9:00〜17:30

米国主導で決まるWeb業界の仕様

日本のWeb制作業界の課題はこれだ!
第2回

2017年12月29日
著者: ベテランWeb担当者 H

※この記事は、匿名を条件に、現在、大手メディアサイトでWeb担当者を務めていらっしゃる方から寄稿頂いた記事です。

前回に引き続き、日本のWeb業界の根本課題について指摘してみたい。
その前に、先日次のような記事に目を引かれたので紹介したい。

「ウーバー対抗、日本交通の配車アプリへのこだわり」
今の国内のタクシーに対するユーザー側からの不便さ改善と、ドライバー側の効率アップを追求する、すでに世界的に成功したウーバーの良いとこ取りアプリ開発の話である。

これ自体は悪い話ではない。
「がんばれニッポン!」とエールを送りたい話ではある。
しかし一方で、訪日外国人の立場に立つと「何だかなー」と思えてくる。

各国を歴訪して、日本に到着したら、それまで便利に使っていたウーバーが使えないか台数が少くて失望し、人に聞いたり調べたりして、上記のアプリをインストール・設定する結構な手間が生じる。
サービスそのものの良しあしで失望するというより、アプリを設定する迄の煩雑さで嫌気が差している所に、タクシー料金の高さが追い打ちをかけ、合わせて更に失望するのだ。

私自身、最近海外に行く機会が増えていて、似たような悩みに遭遇する。
特に、中国は本当に面倒だ。
インターネット環境があっても、グーグル(特にグーグルマップが使えないのは不便)が使えなかったリ、日本のサイトには結構な確率で繋がらず、いちいち中国製の類似アプリを使用せざるを得なくなるのだが、当然、中国語に不慣れで、多くの挫折を生む結果となる。

最近でこそ、Webの世界でもカスタマージャーニーやペルソナ分析、UX改善は当たり前となった。
ユーザー目線に立つことが求められ、Webのみならず「おもてなし」が重視されるようになった。
そうした状況下でも、まだ自国中心目線が当たり前に起点となる文化は、恐れさえ感じる今日この頃だ。

国内ではあまり報道されないが、押さえておきたい色々な事

これは、前回紹介したW3Cの生の動きを伝える記事だ。
日本人どうしの会話で「イアン・ヒクソン氏が最近ああ言った、こう言った」というような話をすることはまずないのではいだろうか。
翻訳記事も少ない。

他の事例として、Web業界の講演に引っ張りだこだという株式会社トレタCEOの増井氏についての話を紹介したい。
増井氏は、多くの講演依頼が来るのにふさわしく、アメリカで修行してきた技術系の方で、その主張は多分に説得力がある。

増井氏の主張は、ざっくり言うと、「ネット業界で成功したビジネスモデルは、概ね、技術のトレンドを備えていた」という話で、その技術のトレンドとは、「プロトコルの進歩をチェックしていくと解る」という話である。
「年間30回以上の講演をこなす「IT芸人」増井雄一郎氏が、今React.jsを学ぶ理由【30分対談Liveモイめし】」

繰り返し言うが、Webを発明したのも規格を決めているのもアメリカだ。
国内のプレーヤーのみから情報収集していては、いずれ足元をすくわれるということを肝に銘じていたい。

オモテではあまり語られない事実・現実もある

最近聞いて感心した話は、以下のようなものだ。
グーグル、アマゾン、フェイスブックなど、世界のWeb業界をリードしているアメリカの大手プレーヤー(特に広告分野のシェアは約8割といわれる)は、こぞってトップがユダヤ人だという話。
これは単に人種がどうこうという話ではない。

続きがあって、その陰にイスラエルが存在しているという世界大陰謀説(分からない人は調べて下さい)的な類の話だ。
イスラエルは、確かにWebやITでも時々新しい技術やソリューションを世界に発信するデジタル先進国だ。
もちろん、アメリカほどではないし、イスラエル発でさほど成功しなかった事例も記憶している。

インドなども似たような立ち位置と思えるが、決定的な違いは、イスラエルの有名な諜報機関「モサド」の存在だ。
モサドの諜報員は思った以上に多くて、普段は金融やIT業界でビジネスマンをしているらしい。
イスラエルは紛争当事国なので、軍事に力が入っている。

ついでに、一般的には核保有国とも認識されている。
モサドは当然軍事部門なので、予算や規模において民間を凌ぐとも言われる軍のデジタル技術に長けているらしい。
ミサイル迎撃その他、軍事のアルゴリズムは相当に進んでいるため、これを二股かけている人材が多いイスラエルのIT業界は、一味違うという話だ。

もう一つ、ユダヤ人関係の話で行くと、そのつながりの強さが有名だ。
イスラエルに味方するアメリカのユダヤ系米国人は金持ちや有識者も多く、そのロビー活動が、しばしば米国政府の政策に影響を与えている。

こうしたことを繋ぎ合わせると、日本人だけで考えていてはわからない話で、超大手のプレーヤーのユダヤ人繋がりについて意識しておかないと、Webの世界の動きは捉えきれないというのが結論となる。

※上記の話は、kenshoo日本法人の方から聞いた話を基にしている。

Spelldataのサイトに寄稿するのは理由がある

かなり以前から言われていたこともあり、Webの表示スピードの改善は、ようやく国内でも一般化してきた。
スマホの普及・定着と、表示スピードの解決策の一つであるCDNやクラウドサーバーが低価格化してきた事が原因だ。
遅い位だが、ようやく皆の意識に定着したというところであろう。

具体的な話は、このサイトの別のページを読んでいただきたいが、モバイル用のアンテナ拡充が遅々として進まない地下鉄や繁華街では、表示スピードが遅いサイトは読む気にならない。
また、海外からのアクセスも、同様に我慢の水準を超えることがよくある。
そうしたこともあって、表示スピードの改善は、間違いなく、劇的な効果を生むと理解・経験している。

一方で、以前からこの改善を提案するコンサルティング会社などは結構あった。
概ね、「グーグルの『PageSpeed Insights』で表示される内容を実行しましょう」とか、「サーバーのメモリーを足すとかOSを調整して高速化しましょう」など、中身が充実していなかった。

Spelldataの提案は、まさに米国流で、計測ツール自体がそもそもグーグルやマイクロソフトが採用する米国製の高性能なツールなので(ここで差が付くらしい)、「本場の強さ」を実感させられる。
しかも、米国企業の日本支社的な立ち位置でもない。
社長は、その経歴からも米国発の情報に精通している(時に早すぎて私からは勇み足に思えることも)が、社員は日本人中心なので、下手な外資系企業と会話する時に感じる「本国でないと何も決められません」的な要素がなく、我々と理解を共有できる。

私がCIO/CDO/CMOだったら

もし私が、それなりの企業(IT業界以外)のCIOかCDO、もしくはCMOだったとしたら、Web戦略・政策において、以下の方針を取るだろう。

  1. 目標はあくまで事業貢献。ゴールやKPIも明確にし、常に改善する。
  2. アメリカの先進企業の動きを常に研究し良いところを取り入れる。
  3. コモデティ化した分野は積極的に内製化し、外注業務もきちんとディレクション。
  4. 総合職のジョブローテーションによるスキル低下を避け、高スキル要員育成と全体リテラシー向上に力を入れる。
  5. 担当セクションや社員のみならず、経営層もWebマーケティングに充分な理解を持つ。
  6. 上記により、導入するインフラ・ツール・外注パートナーのレベルを高め、不要なコストを排除する。

上から、重要な順であり、繋がっていくストーリーだと考えている。
きわめてあたりまえの内容だと思うが、できてない企業が多いのではないだろうか。

二回に分けて、私の持論をご紹介してきたが、機会があれば、その時々に思うテーマや、ベテランだからこそ考える発想、なぜか最近すごく増えたWeb業界仲間との会話からの気付きなども、発信できればと考えている。

執筆者プロフィール

2001年より大手メディアサイトの改善や新規サイトの立ち上げなどに携わってきた。
キャリアの前半はアナログ時代の広告業界。
自称、失敗だらけの反面コンサル。
(誕生日を迎えて)58歳、趣味多数。


[前のページに戻る]